Before (改善前)

超硬合金を母材とする部品の加工は、主に放電加工にて加工が行われます。上図のような形状の超硬部品の加工を行う場合、研磨による加工ができないため放電加工を用いてコーナーRの加工を行います。しかし、コーナーRを放電加工する際に多くの電極を消耗してしまいます。例えばR0.05以下のようなエッジに近い形状の場合、電極を4~5本程度使用してコーナーRを加工することになります。そのため、電極の消耗が激しくコストが上がってしまいます。

V

After (改善後)

超硬合金の加工は電極消耗が激しいため、形状を変更することによって電極消耗を抑えることでコストダウンすることができます。例えば、電極消耗を抑えるために、コーナーRをR0.05以下のエッジに近い形状からR0.1に変更します。R0.1であれば電極を3本で加工する事ができるため、従来より使用電極を1~2本少なくすることができます。また使用電極本数の削減だけでなく、加工時間も短くすることができトータルで大幅にコストダウンすることができます。

POINT(要約)

超硬合金は放電加工による加工がよく行われます。しかし、他の材質と比較して電極消耗が激しい点や加工に時間がかかる点などから、工夫して加工を行わないとコストが跳ね上がってしまいます。今回の場合、R形状を少し変えることで使用電極本数および加工時間を減らすことができます。仕様によってはできない場合もありますが、少し形状を変えることでコストダウンすることが可能です。